すでに6月。 たまに指す日差しの強さは初夏の昂揚感を運んできます。 ただ今年は歴代1位の天気の悪さだとかで、雨の量も気温の低さも過去最高。 いまだに曇りや雨の繰り返しで、太陽に飢えてる僕には夏の気配がほとんど感じられず。 それでも街には水着が並び、太陽は夜9時を過ぎても沈まず、人々の服装も開放的になって、 強制的に夏に向けての心構えをみんながしているといった感じです。 でもみんな鳥肌立たないのかな。この寒空に。 マウンテンジャケットに身を包みながらそんな事を思ってる毎日。 一週間に2日くらい、天気がいい日があります。 ここぞとばかりにみんな外に出ては、遅くまで日光を楽しむのが日課。 僕も最近はスケッチブック片手に近所や郊外まで出かけては、その景色の美しさに心を奪われ、 その光景を絵にとどめようと試みるも、本物には遠く及ばない事に気づかされて バカらしくなってやめてしまうといった事の繰り返し。 様々な樹。その幹の表情。 数えきれないほどの葉の形と緑のトーンの複雑さ。 花の造形の面白さ。 そして何より影の美しさ。 影にも鮮やかさがあるということを学びました。 そうして考えてみると、 僕が住んでた東京でも晴れた日は植物が美しく、光と影のコントラストにハッとする事はあっても、 影の世界は単調で薄暗く、色味の豊富さに魅了される事はなかった気がする。 空気というフィルターが汚れていれば、それ越しに見る景色はオリジナルよりも少しくすんでいて、 そのことが、影のように暗くて微妙なトーンが必要な場所ではその再現性にかなり影響する のだなと、木漏れ日を歩きながら家電マニアみたいな口調で妻に言いました。 コメントの受け付けは終了しました。
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Author池田 学(いけだ まなぶ) Archives
8月 2013
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