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​​バンクーバー日記は2013年8月に62便にて終了いたしました。ご愛読いただきありがとうございました。
アメリカ・ウィスコンシンへと場所を移し、「マディソン日記」を連載中です。

第62便 自分の周囲

8/16/2013

 
暑い日本から涼しいバンクーバーへ帰国してホッとしたのも束の間、いよいよここを離れる時がやってきました。
引っ越しや友達とのお別れ会を終え、ガランとした部屋で余韻に浸る暇もなくアメリカに向けて出発です。
 
もともと一年間の予定だったため、家具もほとんどは借り物。
その他の生活道具も大体は安く譲ってもらったり拾ってきたりしたものなので、出る時も人に譲るか外に置いて
おけば、翌日には誰かが持っていってしまいます。
当初はこの習慣にも戸惑ったものの、人の出入りの多い都市ならではのこのリサイクルシステムに
今ではすっかり慣れました。
 
自分達だけで荷物を積み込みトラックを運転してアメリカまで行こう!
というダイナミックなことも考えましたが、直前に膝を怪我してしまったので、安心できる日本の業者に
お願いしました。

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第61便 快適さ

7/1/2013

 
それにしても日本の食べ物、美味しい!
コンビニのスイーツですらこんなに美味しいなんてびっくりです。
しかもどれも繊細で洗練されています。
 
海外では安い物はあくまでも「安い」というのが売りなので、味や質も「安い」のが多いのですが……
コンビニのスイーツでこのレベルとは、まったくもって日本はすごい。
 
これは食品に限った事ではなく、全ての商品に対して同じ事が言えるような気がします。
たとえばガムテープ。
日本のガムテを知っている僕らにとっては、こちらの粘着性が弱いものはまったく使えません。
ガムテに限らずいろんなテープがそうですが、どれも使い勝手が悪く、イライラしてしまいます。

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第60便 初夏、日本

6/17/2013

 
5月から一ヶ月間、アメリカのビザ申請や各種手続きのために日本へ帰っていました。
せっかくだからということで、これから始まるアメリカ生活にむけての健康診断として
人間ドックも受けてきました。その他にも目の検診、歯の検診、先日ケガした膝の検診などなど……
結果は全て良好で、とりあえずは無事にスタートが切れるという事でホッとしました。
 
健康診断の他にも、いろいろな証明書を取りにいったり、日本からアメリカに送るものを選別して引っ越し
業者にお願いしたりと、本当に慌ただしい毎日。その合間を縫って懐かしい人に会いに各地を訪れました。
終わってみればあっという間の日本滞在。忙しかったものの、緊張感のある充実した滞在になりました。
 
前回帰国した時は冬だったので気がつかなかったのですが、今回は初夏です。
いわば命の息吹に満ちあふれる時期に帰ったわけですが、バンクーバーとの違いに心底驚きました。
まずなんといっても生き物の多さ!
もう圧倒的です。

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第59便 病院2

4/29/2013

 
今度はスキー中に、不注意から転んで膝をケガしてしまいました。
家に帰って冷やしましたがかなり腫れていて、動かす事もできません。
すぐに保険会社に連絡して、病院を手配してもらいました。
僕らは海外旅行傷害保険に入っているので、怪我や病気の時はまず保険屋さんに連絡して
病院や通訳さんの手配をしてもらわなければなりません。
そこでかかった診療代や交通費などを出してもらうためです。
 
 
紹介された病院はダウンタウンにある病院で、診察とMRIを一日で受けられるというものでした。
予約をして次の日に病院へ。
そこでいろいろ手続きを済ませて診察室に呼ばれます。
 
 
……が、しかしそこからが長い長い……。
全くもってカナダの医療システムは日本の病院に慣れてる身にはイライラします。

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第58便 交差点にて

4/11/2013

 
先日信号待ちをしていた時の話。
目の前には中国人、横にはアラブ人、後ろには白人。
みんなそれぞれ友達と話をしながら信号を待っている。
 
それぞれが母国語をしゃべっているから何を言ってるかさっぱり分からない。
英語だけは耳に慣れているので入ってくるが、それでも車の喧噪と他の言葉にかき消され
内容までは分からない。
 
そんな日常の一コマ、でもこれまではそれが特別な事のように感じていた。
けれど、ふと思った。
それってごく当たり前の事なんじゃないかと。
 
日本にいれば周りはほぼ日本人。言葉も文字も食べ物も習慣も一緒。
意識せずとも全ての言葉が耳に入ってくる。
いちいち考えなくても皆、共通の常識を持っている。
そういう意味ではとても楽。
でもそれって実はすごいことで、そんな国ほかにあまりないんじゃないだろうか?
 
地球にはいろんな民族がいて、それらが一緒に住んでいるのだからいろいろ違うのは至極当然。
そんな当たり前の事がすんなり受け入れられるまでに2年かかった。

第57便 救急病院

3/23/2013

 
そうなんです。
ついに病院にかかってしまいました。しかも救急の。
いわゆるエマージェンシーホスピタルというやつで、緊急を要する患者さんが運ばれてくるところです。
 
あれは先週の木曜日、いつものように午前中娘をプレスクールに連れて行き、彼女が遊んでる間、
隣の部屋で待っていたんですが、突然目の前にギザギザした残像のようなものが現れました。
何か眩しいものでも見たっけ?と思い、たいして気にしてなかったものの、だんだんそれは大きくなっていき、
ついには像がうまく見えなくなり……
何かを見ようとして焦点を合わせようとしても、そこだけがぽっかり消えてしまうのです。
これには本当に驚き、まさか失明かと真剣に焦りました。
これまでこんな経験はないですし、目を酷使してきたツケが回ってきたのかと思うと気が気でなかったのです。

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第56便 メディア

3/10/2013

 
地元のメディアに今回の展示が紹介されました。
いずれもバンクーバーの地方紙で、エンターテイメントを扱う新聞や、
こちらの日本人の為の情報誌などさまざまです。
なかでも『Outlook』紙は大きく取り上げてくれ、ノースバンクーバー版とウェストバンクーバー版で
異なる写真を表紙に使ってもらいました。
 
内容は作品のテーマや特徴、僕の人物像についての紹介やスタジオの様子、これからの展望などが
書かれていて、これまで日本のメディアで掲載されてきた内容とあまり変わりませんが、
僕が取材で答えた内容(通訳さんを通して)がどのように英語で書かれているのか、
英語の教材としてこれほど役に立つ物はないので、一文一文をじっくり読んでいるところです。
 
これらを見て展示に来て下さった方も多く、感謝しきりです。

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第55便 作品展示

2/17/2013

 
先日完成した「Meltdown」がバンクーバーで初のお披露目です。
日本へ送る前にせっかくだからとWest Vancouver Museumの方の好意で、
一ヶ月間展示をさせてもらう事になりました。
 
展示が決まってからは新聞、雑誌など各方面へのお知らせや、
作品の撮影の依頼などにわかに慌ただしい毎日。
Museumの方がこちらのコネクションを使って色々な方面に宣伝して下さったおかげで、
いくつかのメディアから取材も受けました。
僕としてもこの2年間で知り合った人等に個人的に案内を出したり、オープニングの日にむけて
英語の練習をしたりと、初めてのバンクーバーでの展示にいささか緊張しながらも充実した毎日です。

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第54便 「Meltdown」 

1/29/2013

 
昨年の8月から描いてきた作品がようやく完成しました。
 
夏に行ったカナディアンロッキーで見た、徐々に溶けゆく氷河。
氷に含まれる成分が混ざり合い、見た事のない青さで光り輝く湖。
急斜面にそびえる巨大な岩の塊。
美しくも険しいロッキーの風景を見ながらふと浮かんだのは、
釜の底で今も溶け続ける放射性物質でした。
 
全く異なる世界に共通する「溶ける」というキーワード。
皮肉にも、震災以来ずっと描きたいと思っていたもやもやしたイメージが
ここではっきりと形となって現れました。

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第53便 仕事と言葉

1/17/2013

 
去年はずっと部屋で仕事をしていました。
夏までは小品を中心にいくつか描いて、8月以降はちょっと大きな作品1点にずっと取り組んでいます。
カナダにいるのにやってることは日本と同じ。
たまに外に出て趣味のアウトドアをやる以外はほとんど部屋。会話も妻や娘と話すぐらい。
日本にいる時からテレビもほとんど見ないのでもちろんこちらでも見ません。
制作中はラジオや英会話CDを聴いたり、出来るだけこっちの新聞や本を読むようにしているものの、
とにかく英語を使う機会が少ない。
 
そんなことをやってるうちに見事に英会話力が退化しました!
 
一昨年は英語学校に行ったりカナダ人の友達と日英語交換レッスンをしたり、その延長で
ちょっとしたパーティーやディナーなんかにも招かれていたので少しずつですが会話に慣れてきていたのに……
先日久しぶりに話す機会があったんですが、脳が眠ってるかのように英語が出てこない。
前だったら言えてたような事すらしどろもどろで出てこず….…
別れ際に “It was nice to see you again.” が出てこなかった時は本当に落ち込みました。

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    Author

    池田 学(いけだ まなぶ)
    画家。1973年佐賀県多久市生まれ。98年東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。2000年同大学院修士課程を修了。 2011年1月25日より1年間、文化庁の芸術家海外研修制度でカナダのバンクーバーに滞在。バンクーバーへは、奥さんと2歳の長女も同行。2012年3月に再渡航。2013年夏にはアメリカ・ウィスコンシン州マディソンに場所を移し、美術館で滞在制作を開始。

    『池田学画集1』 
    ミヅマアートギャラリーの作家紹介

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