被災地へ行ってきました。
今を生きる日本人として、そして一人の表現者として、実際にその地に立ってみることが 不可避であると考えたからです。 日本に帰ったら行くと決めてはいたものの、いまだ見たことのない災害現場に対しての 恐怖感や被災者の方の心情などが頭をよぎり、なかなか決心がつかずにいました。 快晴の東京を出発した新幹線は福島を過ぎ、やがて雪降りしきる一ノ関へ。 途中車窓から見た福島、仙台の街並み。道を走る車や校庭で遊ぶ子供達。 立ち寄った食堂。出された料理。一ノ関の雪。雲。そして寒さ。 テレビやネットで繰り返し見聞きしていた「東北」という単語 実際に訪れて見えた「東北」という空間 目にしたディテールのすべてが今の東北の声のようで、そこには文字の世界でものを 見ているだけでは決して垣間見ることのできない現実の塊が散らばっていました。 |
Author池田 学(いけだ まなぶ) Archives
8月 2013
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