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​​バンクーバー日記は2013年8月に62便にて終了いたしました。ご愛読いただきありがとうございました。
アメリカ・ウィスコンシンへと場所を移し、「マディソン日記」を連載中です。

第42便 VACANCY

4/9/2012

 
「VACANCY」とは空室のこと。
 
カナダに到着早々、住むところのない僕らは友人の部屋に泊めてもらい、
そこを拠点に部屋探しを始めました。
 
去年は日本から知人にお願いして部屋を借りてもらったので何の心配も
なかったのですが、今回はまったくゼロからのスタートです。
 
部屋探しと言っても日本とは全く違うこちらのスタイル。
日本のように不動産屋さんというのがほとんどないのでもっぱらパソコンを使います。
 
craigslistというページへ行くと、求人、趣味の仲間、売ります買います等々の情報が。
これは物探しの募集サイトで、色々な人が情報提供をしているため毎日更新されています。
その中のhousingを選ぶと、バンクーバー中の現在空いている部屋がずらり。
その中で自分の予算、住みたい場所を選択していきます。
(ちなみに世界中の物件が載っています!)

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第41便 ビザ

3/25/2012

 
1月9日に文化庁の研修期間が終わり、翌日帰路へ。
そして2ヶ月を日本で過ごし、3月初旬に再びバンクーバーに帰ってきました。
 
日本での2ヶ月は慌ただしかった。
限られた時間内になすべき事が山積みで、ほとんどゆっくりすることができなかったような気がします。
今回帰国の大きな目的は二つ。
 
一つは前回で触れた、被災地を見に行くこと。
そしてもう一つは就労ビザを取得すること。
 
バンクーバーでの生活が気に入った僕は、滞在を延長し、ここで大きな絵を描くことに決めました。
期間は3年。が、そこはカナダ。
外国人である僕が気に入ったからといって簡単に住めるわけではありません。
住むために必要なビザがいるのです。
 
外国人がカナダに滞在するためのビザは数種類あり、主に観光ビザ、学生ビザ、就労ビザ、
そして究極のカードは移民。
ちなみに去年は文化庁からの研修員ということで、特殊な学生ビザを持っていました。

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第40便 消えた街

2/11/2012

 
被災地へ行ってきました。
今を生きる日本人として、そして一人の表現者として、実際にその地に立ってみることが
不可避であると考えたからです。
日本に帰ったら行くと決めてはいたものの、いまだ見たことのない災害現場に対しての
恐怖感や被災者の方の心情などが頭をよぎり、なかなか決心がつかずにいました。
 
快晴の東京を出発した新幹線は福島を過ぎ、やがて雪降りしきる一ノ関へ。
途中車窓から見た福島、仙台の街並み。道を走る車や校庭で遊ぶ子供達。
立ち寄った食堂。出された料理。一ノ関の雪。雲。そして寒さ。
 
テレビやネットで繰り返し見聞きしていた「東北」という単語
実際に訪れて見えた「東北」という空間
 
目にしたディテールのすべてが今の東北の声のようで、そこには文字の世界でものを
見ているだけでは決して垣間見ることのできない現実の塊が散らばっていました。

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第39便 カウントダウン

1/5/2012

 
今はクリスマスからお正月にかけてのホリデーシーズン。
こちらでできた友達のほとんどは実家に帰ったり旅行に出かけたりして少し寂しい毎日です。
街に出ると各家々や街路樹、教会など至るところでイルミネーションが華やか。
まだ本場のクリスマスを体験したことのない僕らにとっては、日本のクリスマスのイメージと
厳かな感情がぶつかり合ってるような不思議な感覚の毎日です。
 
こちらではクリスマスが日本のお正月のようなもの。
20日頃になると今年お世話になった方からのクリスマスカードが届き、来年もよろしくお願いします
というメッセージが。当日は家族や親戚みんなで集まってごちそうを食べながら静かに過ごすようです。
 
かたや大晦日から元日はカップルが花火を見たりデートをしたりして過ごす日で、
日本のクリスマスとほぼ同じ。
年が変わる瞬間にはカップル同士、老いも若きもキスをしながら年をまたぐそうな。
 
そしてもう一つ、クリスマス明けの26日はボクシングセール!
なぜボクシングなのかは知らないが、どの店も軒並み50%~なんと90%OFF !!
人気の店には早朝から行列ができるほど。
こりゃ行かなきゃソンですな。
 
そうしてニューイヤーデイも終わり、早いところで2日には仕事始めで、また日常へと戻っていくのです。

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第38便 もう一つの顔

1/5/2012

 
緑豊かで美しい街、バンクーバー。
街路樹や公園も豊富で、行き交う人々の表情も和やか。
世界で一番住みたい街にも選ばれているこの都市には、もう一つの側面があります。
 
それが「Hastings Street」。
いわゆるスラムです。
といってもそんなに大きいものではないのですが、そこに足を踏み入れると、
その雰囲気の異質さにここが同じバンクーバーかと思う程のショックを覚えます。
 
バンクーバーは小さい都市。
特にダウンタウンの通りは碁盤の目のように整備され、それぞれは街の端から端を結んでいて、
車なら10分ほどの距離。
各通りには特徴があり、例えば観光客の多いロブソンストリート、ショッピングならグランビルストリート、
下町的な趣きのデイビーストリートなどなど。
 
その中でヘイスティングストリートは金融街の中心といったポジション。
両脇にはギラギラした無機質なビルやマンションがそびえ立ち、ある意味
バンクーバーの中枢ともいえる印象。
それが車で数分も走れば、景観はガラリと変わり今度はシャッターで物々しく覆われた店が
目立つように。

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第37便 Culture Crawl

12/25/2011

 
つい先日、「Culture Crawl」というイベントに行ってきました。
これはバンクーバー中のアートスペースを3日間一般開放して、
自由にスタジオ見学や作品鑑賞、購入までできるというもの。
 
スタジオは街中に100箇所近く点在していて、中身も実にさまざま。
スペースは100人以上が所属している元工場だった大きなものから個人の家の一室まで、
職種も画家、彫刻家に工芸家、内容もアクセサリーや映画のセットに特殊メイクまでと幅広く、
お目当てのスタジオ目指してガイドマップを手にした人々で通りは大賑いでした。
 
僕も早速マップをもらい、地元のアーティストに教えてもらったお薦めスペースに。
 
まず一つ目は最大手、100組以上のアーティストが所属する大型スタジオ。
外見はまるで工場。
中にはいると薄暗く曲がりくねった通路が迷路のように続き、所狭しと作業場が並ぶ。
部屋も日当たりのいい大きな個人スペースもあれば、
3、4人で仕切りをしてシェアするものまであり、広さも用途もさまざま。
今回は一般開放ということでほとんどのアーティストは作品の展示に空間を使っていたので
制作中の風景を見ることはできなかったけど、雰囲気はよく伝わってきました。

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第36便 季節感

12/18/2011

 
バンクーバーの秋は短い。
というかはっきりとしない。
気温的にも年中秋のようなものだからか、日本のようにどこか儚くもの悲しいといった感覚はあまりない。
八百屋に並ぶ食べ物もいつもと同じ。サンマやキノコ、柿や栗といった秋ならではのものも無い
(あるのかもしれないが)、ま、いつもの街にいつもの空。
とはいえ一歩外に出れば街路樹の紅葉たるや素晴らしく、カエデの葉を国旗にしたカナダ人の気持ちも
うなずける程に色とりどりの樹々が目を楽しませてくれる。
とにかく、美しい。
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そんな紅葉も2日続いた雨で儚く終わり、、そのまま冬に入った。
といっても何をもって冬なのか……
これまた微妙なところ。
近くの山が雪化粧して、スキー場もオープンした以外はこれまた同じ。
空気は少し寒くはなったかな?

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第35便 チャイナタウンのスタジオ

12/12/2011

 
11月に新しいスタジオに引っ越しました。
 
僕の受け入れ先であるエミリーカー美術大学のスタジオは、9月から新学期で
(こちらは新学期が9月なのです)、新1年生が使用するからという理由でスタジオを使えなくなり、
しばらくは自宅の机で作品を描いていました。
 
バンクーバーにはいろいろなところに共同のスタジオがあり、僕も探していたのですが、
先日知り合いづてに部屋が空いたとの知らせが。
場所はチャイナタウンの真ん中。
1階は「BLIM」という雑貨屋さんになっており、スタジオスペースは横の階段を上がった2階。
広さはエミリーカーのそれよりも狭く、窓もない小さなものですが、こちらでは珍しく
扉付きの個室なうえ、セキュリティーも行き届いており防犯対策は万全。
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第34便 報告

12/4/2011

 
カナダ滞在もあっという間に残り2ヶ月近くになりました。
 
こちらに来て少しずつ考えていたことですが、あと数年滞在を延長することに決めました。
 
理由はいろいろありますが、
1.ここの自然や暮らしがとても気に入った事
2.バンクーバーの美術館で新作の展覧会をする計画があること
3.次回作は震災からの復興がテーマになる予定ですが、日本と距離がある場所からの
   視点で描きたいこと
4.日本という国をもうしばらく海外から見てみたい
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第33便 釣り後記

11/30/2011

 
寒くなってきて釣りも一段落。
サーモンフィッシングを通して、いろいろな経験ができました。
そこで見たこと、感じたこと。
 
サーモンたちは数年かけて海を回り、産卵の為に生まれ故郷の川に帰ってくる。
彼らは一度川にはいると餌を食べるのをやめ、ただひたすらに上流を目指す。
釣り人の針にかかるのは餌を食べたのではなく、自分のテリトリーを守るために
邪魔なものには噛みつくという、彼らの本能を利用しているためだ。
 
朝6時、暗いうちから河原に向かう。
川岸に近づくにつれて漂ってくる独特の臭いと、カモメやサギの騒々しい鳴き声で、
否が応でも生き物の気配が濃厚になってくる。
思えば寒く広大すぎる自然のせいか、日本に比べて生き物が少なく感じるカナダにあって、
川だけは別格な気がする。
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    Author

    池田 学(いけだ まなぶ)
    画家。1973年佐賀県多久市生まれ。98年東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。2000年同大学院修士課程を修了。 2011年1月25日より1年間、文化庁の芸術家海外研修制度でカナダのバンクーバーに滞在。バンクーバーへは、奥さんと2歳の長女も同行。2012年3月に再渡航。2013年夏にはアメリカ・ウィスコンシン州マディソンに場所を移し、美術館で滞在制作を開始。

    『池田学画集1』 
    ミヅマアートギャラリーの作家紹介

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