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​​東日本大震災(2011年3月11日)の震源地に最も近かった宮城県の牡鹿(おしか)半島。その付け根に位置する女川町を中心に、半島一帯を取材してまわる記者の出会いの日々を綴ります。老親の帰りを待つ人がいます。幼子の帰りを待つ人がいます。ここに暮らす人々の思いに少しでも近づけますように。──小野智美

第45便 漁師さん親子と<5> ムは紫式部 第3話 防災教室

1/22/2017

 
​ ​2012年7月3日。「世界防災閣僚会議」が仙台市で開かれました。
 伶美ちゃんと愛梨ちゃんが壇上に立ちます。
 傍らで、一彦先生は両手を高く掲げ、昭和三陸津波の石碑の拓本を聴衆に向けました。
 先生も必死です。
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 伶美ちゃんは三つの対策を説明します。
 愛梨ちゃんは自らの体験を語りました。
 あの日の4日前。曾祖父母が、中学入学を祝ってくれたこと。
 「またおいで。今度は制服姿を見せらいよ」「うん、また来るね」
 最後になった何気ない会話。ロウソクの明かりだけで過ごした夜の後、伯母からメールが届きました。曾祖父母と、中学1年生、小学4年生のいとこが行方不明だと知ります。曾祖父母は、母の祖父母です。2人の子を捜す伯母は、母のたった1人の姉です。
 愛梨ちゃんの感情を抑えた声が響きます。隣で伶美ちゃんは目を赤くして聞き入ります。

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    Author

    小野智美(おの さとみ)
    朝日新聞社員。1965年名古屋市生まれ。88年、早稲田大学第一文学部を卒業後、朝日新聞社に入社。静岡支局、長野支局、政治部、アエラ編集部などを経て、2005年に新潟総局、07年に佐渡支局。08年から東京本社。2011年9月から2014年8月まで仙台総局。宮城県女川町などを担当。現在、東京本社世論調査室員。


    ​*著書

    小野智美『50とよばれたトキ──飼育員たちとの日々』(羽鳥書店、2012年)
    小野智美編『女川一中生の句 あの日から』(羽鳥書店、2012年)
    『石巻だより』(合本)通巻1-12号(2016年)

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