バンクーバーの秋は短い。 というかはっきりとしない。 気温的にも年中秋のようなものだからか、日本のようにどこか儚くもの悲しいといった感覚はあまりない。 八百屋に並ぶ食べ物もいつもと同じ。サンマやキノコ、柿や栗といった秋ならではのものも無い (あるのかもしれないが)、ま、いつもの街にいつもの空。 とはいえ一歩外に出れば街路樹の紅葉たるや素晴らしく、カエデの葉を国旗にしたカナダ人の気持ちも うなずける程に色とりどりの樹々が目を楽しませてくれる。 とにかく、美しい。 そんな紅葉も2日続いた雨で儚く終わり、、そのまま冬に入った。 といっても何をもって冬なのか…… これまた微妙なところ。 近くの山が雪化粧して、スキー場もオープンした以外はこれまた同じ。 空気は少し寒くはなったかな? 日本にいた時は気温の移り変わりはもちろん、食卓に上がる食べ物やテレビのCM、花や虫などでも いちいち季節を感じていたのだが、テレビや雑誌も縁遠く、虫もほとんど見当たらない今の環境では カレンダーの数字だけでも気にしてないと今が何月なのかさっぱりわからない気がする。 日本は四季のある国です。 という言葉は当たり前すぎてそこまで深く考えなかったけど、ここにきて初めてその意味と ありがたさが分かった気がする。 コメントの受け付けは終了しました。
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Author池田 学(いけだ まなぶ) Archives
8月 2013
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