最近は、平日は大学のスタジオで絵を描いて、日曜だけは休みを取って
スコーミッシュという岩山にクライミングに行っています。 今年の異常気象も、僕には味方してくれてるんでしょうか? 天気が悪い分、絵に集中できるっていう…… さてそのスコーミッシュにあるこの岩。 真ん中が僕で、その右側にあるオーバーハングした壁! 7月に入って、バンクーバーはこれまでの曇天が嘘のように晴れ渡っています!
空には雲一つなく、見渡す限りの青空、あふれる緑、照りつける日差し! 太陽の光は刺すように強いのに、湿気がないので心地よく、日陰に入るとひんやり。 こんなに快適だとは! ……とここまで書いていたものの、それはわずか3日間の儚い夢でした。 そこからはまた分厚い雲が空を覆い、いつまでたってもうすら寒く、 長袖が手放せない今年の夏。 観測史上最寒とのことです…… そんなぁ~ そうこうしてるうちに8月に入っちゃいましたよ…… 先日スコーミッシュというロッククライミングの盛んなエリアに行ってきました。 ここには世界で2番目に大きい花崗岩の一枚岩が! それがこれ! そしてよくよく見たら岩の中腹あたりに! 見えますか? クライマーの姿。 カナダでやりたかったことのひとつ、サーモンフィッシング!
カナダはサーモン王国と言われるだけあって、実にたくさんのサケ、マスの仲間がいます。 いわゆるシャケから銀ザケ、紅ザケ、キングサーモンにニジマスなどなど。 それらが季節ごとに海から遡上してきてくるのを、狙って釣るのです。 今は銀ザケ(英語ではコーホーサーモン)のシーズン! サケの中でもこの銀ザケが一番美味しいんですよ。 釣り場は近くのキャピラノ・リバー。 車で15分ほどのところ。 僕は週に2~3度、朝5時から3時間ほどこの川に通っているんだけど、 まぁなかなか簡単には釣れてくれない。 釣り人も多いので魚も警戒してるのか、3週間に2匹釣れるか釣れないか。 〈前回より続く〉
スコアは4-0の完敗。 今回もスタンレーカップは、バンクーバーには来ませんでした。 そして恐れていたことが起こってしまった。 試合内容に憤慨した一部のファンが暴徒と化し、車をひっくり返し、商店の窓ガラスを叩き割って 商品を略奪し、パトカー数台に火を放ち、人を殴り……刺し…… それはあっという間の出来事でした。 人々がひとつになって応援していたスポーツ観戦が一転、 警察の機動隊が繰り出し、催涙スプレーや警棒で暴徒と揉み合う事態に。 それを撮影する野次馬、あるいは恐怖でパニックになる人達で現場は大混乱に陥り、 あの平和で静かな街が戦場のような惨状に。 カナダではアイスホッケーが国民的スポーツ。
カナダ、アメリカの各地にホームチームがあり、シーズン中はテレビ中継や試合観戦で大勢の人が熱狂します。 日本ではあまり見かけない、地元チームのユニフォームを普段着として着てる人もたくさん。 チームの旗がつけてある車もよく見かけるし、とにかくすごい熱のいれようです。 我がチームはその名も「バンクーバーカナックス」! カナダ、アメリカを東西に分け、それぞれ年間シーズンを通じてリーグ戦を戦い、それぞれの チャンピオン同士が真の北米王座をかけて争う「スタンレーカップ」でファンの熱狂は頂点に。 野球でいうなら日本シリーズ、サッカーでいうならチャンピオンズリーグみたいなもんです。 我がカナックスは今年は絶好調らしく、僕らがここに来た1月頃から徐々にウェスタンリーグで 優勝できるんでは、という期待が高まり、シリーズ終盤は連日のようにテレビ中継、 バー、街中のパブリックビューイングで観衆が盛り上がり、 試合の日にはバスの行先掲示板にまで「Go ! CANUCKS Go !」の文字が踊る始末。 まさに市をあげての大応援です。 ホッケーになど全く関心がなかった僕らも、連日の大騒ぎを見てるうちにいつのまにか すっかり乗せられてしまったわけで。 すでに6月。
たまに指す日差しの強さは初夏の昂揚感を運んできます。 ただ今年は歴代1位の天気の悪さだとかで、雨の量も気温の低さも過去最高。 いまだに曇りや雨の繰り返しで、太陽に飢えてる僕には夏の気配がほとんど感じられず。 それでも街には水着が並び、太陽は夜9時を過ぎても沈まず、人々の服装も開放的になって、 強制的に夏に向けての心構えをみんながしているといった感じです。 でもみんな鳥肌立たないのかな。この寒空に。 マウンテンジャケットに身を包みながらそんな事を思ってる毎日。 一週間に2日くらい、天気がいい日があります。 ここぞとばかりにみんな外に出ては、遅くまで日光を楽しむのが日課。 僕も最近はスケッチブック片手に近所や郊外まで出かけては、その景色の美しさに心を奪われ、 その光景を絵にとどめようと試みるも、本物には遠く及ばない事に気づかされて バカらしくなってやめてしまうといった事の繰り返し。 すっかり更新が遅くなってしまいました。
最近は午前中の英語学校、午後からはヨコハマトリエンナーレ用の作品制作で何かと忙しく、 飛ぶような速さで時間が流れていきます。 さて先日、念願のウィスラースキーリゾートに行ってきました。 カナダに来たなら一度は行けと言われるスキー場。 名前だけでも聞いた事のある人は多いのではないでしょうか。 北米でNo.1の規模を誇るこのスキー場は、スキーヤーの憧れの聖地。 世界中から観光客が訪れています。 驚くべきはその広大さ。 ほんっっっっとに広い ! ! 狭くて細々した所からインスピレーションを得る事が多い僕でも、ここまで広いと逆に考えさせられますね。 自分の絵とは何かと。 細部に目をやろうにもその細部がほとんど無い…… けど面白い。見ていて飽きない。 なんで? 一体僕はこの真っ白な巨大空間のどこから制作意欲を掻き立てられているのだろう。 この空間をペンで再現してみたいと思う反面、頼みの綱である細部を描かないという行為に 果たして耐えられるだろうか…… カナダの交通ルールの日本とのもっとも大きな違い。
それは…… 信号が赤でも人がいなければ進んでいいのであ~る!! それはちょっと言い過ぎですが、 具体的に言うと、赤信号でも右折に限り、人や直進車がいなければ曲がっていいということ。 こっちは右側通行なので、日本でいうところの左折です。 でも赤ですよ? 赤は止まれと幼いころから叩き込まれてきた僕らには、いくら行ってもいいよと言われても 躊躇しちゃうもの。 ほんとにいいんですか?って。 だからといって右折レーンで赤信号で止まっていたら後ろからクラクション鳴らされるし。 「ヘイ、どうした、早く行けよ!」って。 もうドキドキです。 先日念願の車をゲットしました!
中古で走行距離17万キロ、およそ6000ドル。約60万円です。 日本では17万キロなんてまず車検に通りませんが、ここでは普通。 人間でいうと40代でこれから脂がのってくる働き盛り、というところでしょうか。 だから街には走行距離20~30万キロほどのクラシックカーみたいなのも平気で走ってます。 このあいだなんか、僕が小学生の頃に父が乗ってたホンダのビガーに遭遇してびっくり。 25年ぶりの対面に目頭が…… 僕らの愛車は三菱ギャランの2003年型。 僕の行ってる大学で版画の先生をしてる日本人の方から譲ってもらったんですが、 17万キロ、2003年式、日本車で6000ドルはかなりのお買い得品! 大きさも巨大過ぎず小さ過ぎずでちょうどよく、とても快適。 そして驚いたことはさすがカナダ! 釣竿やスキー板を車内に収納できるように、なんとトランクの中に小窓があって、 そこを開けるとトランクと後部座席がつながり板や竿が収納できる!! |
Author池田 学(いけだ まなぶ) Archives
8月 2013
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