昨年の8月から描いてきた作品がようやく完成しました。
夏に行ったカナディアンロッキーで見た、徐々に溶けゆく氷河。 氷に含まれる成分が混ざり合い、見た事のない青さで光り輝く湖。 急斜面にそびえる巨大な岩の塊。 美しくも険しいロッキーの風景を見ながらふと浮かんだのは、 釜の底で今も溶け続ける放射性物質でした。 全く異なる世界に共通する「溶ける」というキーワード。 皮肉にも、震災以来ずっと描きたいと思っていたもやもやしたイメージが ここではっきりと形となって現れました。 去年はずっと部屋で仕事をしていました。
夏までは小品を中心にいくつか描いて、8月以降はちょっと大きな作品1点にずっと取り組んでいます。 カナダにいるのにやってることは日本と同じ。 たまに外に出て趣味のアウトドアをやる以外はほとんど部屋。会話も妻や娘と話すぐらい。 日本にいる時からテレビもほとんど見ないのでもちろんこちらでも見ません。 制作中はラジオや英会話CDを聴いたり、出来るだけこっちの新聞や本を読むようにしているものの、 とにかく英語を使う機会が少ない。 そんなことをやってるうちに見事に英会話力が退化しました! 一昨年は英語学校に行ったりカナダ人の友達と日英語交換レッスンをしたり、その延長で ちょっとしたパーティーやディナーなんかにも招かれていたので少しずつですが会話に慣れてきていたのに…… 先日久しぶりに話す機会があったんですが、脳が眠ってるかのように英語が出てこない。 前だったら言えてたような事すらしどろもどろで出てこず….… 別れ際に “It was nice to see you again.” が出てこなかった時は本当に落ち込みました。 |
Author池田 学(いけだ まなぶ) Archives
8月 2013
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