カナダではアイスホッケーが国民的スポーツ。 カナダ、アメリカの各地にホームチームがあり、シーズン中はテレビ中継や試合観戦で大勢の人が熱狂します。 日本ではあまり見かけない、地元チームのユニフォームを普段着として着てる人もたくさん。 チームの旗がつけてある車もよく見かけるし、とにかくすごい熱のいれようです。 我がチームはその名も「バンクーバーカナックス」! カナダ、アメリカを東西に分け、それぞれ年間シーズンを通じてリーグ戦を戦い、それぞれの チャンピオン同士が真の北米王座をかけて争う「スタンレーカップ」でファンの熱狂は頂点に。 野球でいうなら日本シリーズ、サッカーでいうならチャンピオンズリーグみたいなもんです。 我がカナックスは今年は絶好調らしく、僕らがここに来た1月頃から徐々にウェスタンリーグで 優勝できるんでは、という期待が高まり、シリーズ終盤は連日のようにテレビ中継、 バー、街中のパブリックビューイングで観衆が盛り上がり、 試合の日にはバスの行先掲示板にまで「Go ! CANUCKS Go !」の文字が踊る始末。 まさに市をあげての大応援です。 ホッケーになど全く関心がなかった僕らも、連日の大騒ぎを見てるうちにいつのまにか すっかり乗せられてしまったわけで。 そしてカナックスは順調に勝ち続け、ついにリーグ優勝! そりゃぁ凄かったですよ夜中まで。 車が祝いのクラクションを鳴らし、人々はそれに応えて叫び、行き交う人々はハイタッチ。 子供がいなければ間違いなくそのお祭りに行ってただろうな。 そしてそして、ここからが念願のスタンレーカップをかけての戦いです。 バンクーバーの人にとっては、このカップを手にする事はオリンピックの金メダル以上の価値があるとのこと。 ほんまかいな。 さて スタンレーカップは7回戦制で先に4勝したチームが勝利というルール。 カナックスはまだ一度もスタンレーカップで勝った事がなく、10年位前に一度進出したのだが 4―3で敗れ、その時は暴動が起きたという話も。 今回初優勝を目指す我がチームの相手は東の王者ボストン! 試合は序盤カナックスが2連勝し、このまま行くかと思われたのだがアウェイで追いつかれ、 抜きつ抜かれつのデッドヒート。 そしてついに3勝3敗で迎えた最終戦! 状況が10年前と同じ、しかも最終戦がホームという事もあり、 朝から異様な緊張感と盛り上がりに包まれるバンクーバー。 3人に1人はユニフォームを着てるんじゃないかというくらい街にはブルーの人が溢れ、 用意されたパブリックビューイングには人、人、人……! すごい事になりそうな予感…… 〈続く〉 コメントの受け付けは終了しました。
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Author池田 学(いけだ まなぶ) Archives
8月 2013
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