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​​バンクーバー日記は2013年8月に62便にて終了いたしました。ご愛読いただきありがとうございました。
アメリカ・ウィスコンシンへと場所を移し、「マディソン日記」を連載中です。

第52便 カナディアンロッキー

12/30/2012

 
夏のことになりますが、8月にカナディアンロッキーに車で行ってきました。
途中の街でテント泊をしつつの5泊6日の長旅。
 
バンクーバー近郊でも十分絶景が楽しめるので、わざわざカナディアンロッキーまで行かなくとも。。
という気がしてたんですが、聞く人聞く人みんなが口を揃えて「あそこは別!」と言うので百聞は一見に如かず、
行ってみることにしたのでした。
 
バンクーバーを出発すること6時間、周りの景色が変わり始めます。
なだらかな丘のような風景が増え、天候も照りつけるような青空に。
少し内陸に入っただけで完全に乾燥地帯です。
同じブリティッシュコロンビア州なのにこうも気候が違うのかと驚きながら今夜はここで1泊。

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第51便 海辺のスタジオ

10/23/2012

 
美術館で働いている友達からの紹介で、9月から毎週金曜日だけ、
海辺に建ってるスタジオを使わせてもらう事になりました。
明るい室内から見えるのは一面の海。
内海の穏やかな波をぬって、時折タンカーや漁船が静かに進んでいきます。
聞こえるのは潮騒と時折海辺を散歩する人々の話し声だけ。
なんて贅沢な場所。
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​といっても実はこれ、近所のアートスクールに混ざって使わせてもらっているんです。
週に一度のこの時間、10人ほどの生徒さんが、思い思いの表現でアートを楽しんでいます。
ほとんど全員が趣味で集まってる人達で、一人の先生を囲んで和やかな雰囲気。
その横で僕はカリカリ描いているだけなんですが、全員が僕の両親と同い年くらいなので
いろいろと話しかけてくれたり、子供に接するようによくしてくれます。
 
潮騒をBGMにしながらの制作は、気持ちを落ち着かせ、作品世界の中に静かに浸る事が出来ます。
またみんなのおしゃべりも僕にとっては生きた英語を聞ける貴重な機会。
本当に恵まれた環境です。
 
ここではおもに小さい作品だけを描くようにしています。

第50便 ウィスコンシン州

9/28/2012

 
ウィスコンシン州のマディソンという街にあるChazen Museum (チャゼン美術館)から
アーティスト・イン・レジデンスのオファーがあったのは初夏も終わり、
先の見えない状況に疲れ始めていた頃でした。
アーティストインレジデンスとはアーティストをその施設なり街に一定期間招聘し、滞在して作品を制作、
その様子を公開したり展覧会を行う等の文化交流を通して地域の活性化をはかる事業の一つで、
期間もレジデンスによって数週間から数年までとさまざま、施設も世界各都市にあって、
世界中からいろいろなアーティストがこの制度を利用して作品制作を行っています。
 
今回の僕の件は、チャゼンミュージアムの館長さんが去年のニューヨークでの展示を見て
興味を持ってくださり、声をかけてくださったのでした。
 
僕にとっては全く想像もしていなかった話なのでありがたい反面、不安もあったのですがこれも縁です。
チャンスは常に予想もつかないところからやってくるとも言いますし。
制作場所も美術館の一室を提供してもらえるのでスペース的にも全く問題ない上、
滞在期間も今回の大作が完成するまでいてよい! ということ。
他にもいろいろと好条件で、考えれば考えるほど断る理由が見つかりません。
そこでまずは下見と挨拶もかねて一度現地に行ってみようということになったのでした。

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​第49便 ロードトリップ〈番外編〉

9/19/2012

 
運転に疲れた僕にかわって国境までは妻が運転することに。
 
思えばそこが分岐点でした。
 
車内では旅の思い出話で盛り上がり、直前まで不安すら感じないまま国境ゲートへ。
 
アメリカからカナダへ入るには、高速道路の料金所のような感じのゲートに一台ずつが入り、
パスポートの提示とカナダ滞在の理由や滞在日程など、簡単な質問を受けます。
ほとんどの車は何の問題もなく通過していくうえ、去年のシアトル旅行でもあっけないほど簡単だっただけに
まったくもって油断していました。
 
質問に答えるのは今回はドライバーである妻。
 
ここで問題となってくるのは観光で滞在しているということ。
それについては何ら違法ではないのですが、滞在期間が長いので、もし聞かれたらその理由を
うまく説明せねばなりません。
さらには帰国時期も決まっておらず、あと半年間の滞在延長を申請しようとも思っています。
去年は文化庁からの派遣というお墨付きがありましたが、今年は何もない上に一度ワークビザの申請を
断られているという引け目もあり、必要以上にドキドキします。
最悪の場合、カナダに入れずそのまま日本へ送還……
という怖い話も聞いていたので、妻と車内で何と答えるか軽い打ち合わせをしました。

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第48便 ロードトリップ〈後編〉

9/9/2012

 
ここでは車の運転にも細心の注意が必要みたいです。
できれば不慣れなこの土地での運転は避けたいところですが、かといってこの坂じゃ
自転車や徒歩もかなり辛い。そこで強い見方になってくれるのが路面電車。
主要な通りを結ぶこの情緒漂う乗り物は、利便性のみならず観光的にも大きな役割を担っていて、
それがサンフランシスコをアメリカでも個性を持った街のひとつに仕立て上げているようです。
 
街並みは小綺麗で良く整備され、通りを歩く人々も実に多様。
バンクーバーは移民の都市ですが大きく分けるとカナダ人と中国人が占めるのに対し、ここは完全に多国籍。
ヒスパニック系もいればインド系やアフリカ系などの人も多く、都市から感じられる熱気と活気が全く違います。
またそれだけにファッションも多彩で華やか。
バンクーバーの地味な色合いにいつのまにか慣れてしまっていた目には鮮やかすぎて痛いくらいでした。
チャイナタウンはじめ各国の料理も豊富に揃い、食材も地元カリフォルニア産の新鮮で美味しいものばかり。
ユニクロや無印良品など、日本系の店も多くあります。
とにかくいろいろな意味でバンクーバーをひと周りもふた周りも大きく、明るくした印象。

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第47便 ロードトリップ〈中編〉

8/24/2012

 
テント生活も3日を過ぎ、僕らの車はどんどん南下していきます。
 
アメリカには本当にたくさんのキャンプ場があります。
特に僕らが利用したstate park という州立のキャンプ場は、設備も行き届いていて快適この上なく、値段も手頃。
スペースも広く、ほとんどの利用者はキャンピングカーで快適なアウトドアライフを楽しんでいます。
キャンピングカーも様々で、日本で見かけるコンパクトなものから完全にバス!というサイズのものまで。
中を見せてもらったらベッドからキッチンまで完備されていて、家そのものでした。
しかもそれらを普通免許で運転できるというから驚きです。
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​驚いたことがもう一つ。
それはキャンプ場のモラルが徹底していること。
どんなに騒いでいても夜10時をまわるとピタリと音がしなくなります。
皆一斉に寝たのかと思いきや、よく見るとテントや焚火の周りで静かに話しています。
もちろん花火などをやる人はいません。
こちらでは何につけても個人のスペースというかテリトリーを大事にします。
法に触れたり迷惑をかけない限りは何をしても自由。
だから逆に自分のテリトリーを侵されるとかなり怒るのです。
お互いを尊重しあってこうしたルールが守られているのはとても気持ちがいいものです。
子供からお年寄りまでたくさんの人がいるにもかかわらず、皆当然のこととして行動していることからも、
アウトドアというものがしっかりとした文化として根付いているということがよくわかりました。
 
 
さて車はオレゴンとカリフォルニアをまたぐレッドウッド国立公園へ。
ここは巨大な樹木群で知られています。
種類はスギでしょうか。
森の景観はバンクーバーや屋久島で見るのとさほど変わりませんが、車で中に入っていくと
巨大さもさることながらその高さに圧倒されます。
林の中から上を見上げれば、まっすぐな幹のはるか先に緑の枝葉。その隙間から覗く真っ青な空。
鮮やかすぎる太陽に目がクラクラします。
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​鬱蒼とした森に佇む屋久島のいびつな形の大木も好きですが、明るい森にドンと構えたジャイアントツリーは
地面からダイレクトに伸びる高度感がスカッとするほど気持ちよく、これぞ巨人の樹!という威容でした。
 
 
カリフォルニアに入ると周りは一変、真っ青な空と、低い樹木群。
山の色も黄土色になり、明らかに乾燥してきました。
海も暖かなエメラルドグリーンに変わり、母なる海といった言葉がぴったりの柔らかい波の中から
時折親子のクジラが顔を出します。
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とにかく何につけても大きなアメリカ。
この広大な国土を走り、巨大なものに包まれていると、考え方までもがおおらかになるような気がします。
しかしだからこそ、逆に自分の作品のような細かくて密集した世界も意味を持ってくるのだと思います。
 
 
小さなものを描くために大きな世界を知れたことは、この旅の大きな収穫になりました。

第46便 ロードトリップ〈前編〉

7/26/2012

 
10日間の予定で、バンクーバーからサンフランシスコまで車で旅行に行ってきました。
全走行距離約3000キロ、生まれてはじめてのロードトリップです!
 
話が持ち上がったのは出発の10日前。
メンバーは僕らと友人家族。大人4人に子供2人の旅です。
 
出発前にざっと計画を立てようということになりましたが、なんせ初のロードトリップ、
広大なアメリカを地図で見たところでとんと距離感がつかめません。
僕の経験では大学生の頃に1週間くらいかけて東京から実家の九州まで
皆で車で行ったことくらいしかないので、それと照らし合わせて想像するのが精一杯。
 
結局子供もいるのでゆっくりめのペースで行こうということになりました。
 
だいたいのプランは、バンクーバー→シアトル→オレゴン→海岸沿いを南下して
サンフランシスコ→帰りは内陸沿いを北上して帰るというもの。
宿泊はテント。サンフランシスコだけはホテルです。
行きに4日、サンフランシスコで2、3日滞在、帰りに3日くらいの計画です。

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第45便 山と雲

7/15/2012

 
ここノースバンクーバーの家からは毎日山の表情の変化を見ることができます。
僕は特に山にかかる雲が好きです。
山の頂上を覆い隠してしまう分厚い雨雲。
好天の兆しに訪れる山肌を登る雲。
裾野に大きく広がる雲の影。
 
去年ダウンタウンにいた時には鬱陶しかっただけの雨が、こっちに越してきてからは
好きなものに変わってきました。
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これは今描いてる作品。
森の青い緑と雲がテーマです。

第44便 ベッドバグ事件

6/29/2012

 
ちょっと前になりますが、今シーズン最後のスキーにと家族でウィスラーに行ってきました。
5月といえど雪は豊富で、最高の天気のもとスキーを楽しみました。
宿泊はインターネットで見つけたB&B(Bed&Breakfast)、日本でいうとペンションみたいなところで、
ホテルに比べて安い上に、その家の朝食も楽しめるというナイスな宿。
 
部屋はベッドやクッション、小物に至るまでカントリー調でまとめられていて快適、
朝食もキッチンに宿泊者みんなで集まり、お母さんの作る手料理を囲んでワイワイ
楽しくいただきました。
 
本当に楽しい2日間でした。
 
 
……ところがその2、3日後からなんです。妻の手足に発疹ができ始め痒がりだしたのは。
​もともと肌が繊細で食べ物や乾燥で発疹ができやすいので、
最初はあまり気にも留めてなかったのが、ちょっとこの感じはいつもと違う。
さすがに気になって病院に行くと、診るなり先生から「ベッドバグですね」との宣告。
 
??
なんですかベッドバグって ??

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第43便 贈り物

5/24/2012

 
先日近所を散歩してたらものすごいものを発見!
芝生に「Free !!」と書かれて置かれていたもの、それはなんと制作机 !!
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    Author

    池田 学(いけだ まなぶ)
    画家。1973年佐賀県多久市生まれ。98年東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。2000年同大学院修士課程を修了。 2011年1月25日より1年間、文化庁の芸術家海外研修制度でカナダのバンクーバーに滞在。バンクーバーへは、奥さんと2歳の長女も同行。2012年3月に再渡航。2013年夏にはアメリカ・ウィスコンシン州マディソンに場所を移し、美術館で滞在制作を開始。

    『池田学画集1』 
    ミヅマアートギャラリーの作家紹介

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