2013年11月、女川中3年生は国語の授業で魯迅の『故郷』を読みました。
主人公の「私」は最後に、「希望」とは何かを述べます。「それは地上の道のようなものである。もともと地上には道はない。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ」 次の国語の時間、生徒たちは「希望」を題に200字の作文を書きました。 智博君はどんな作文を書いたのでしょう。 その前に同級生4人の作文を紹介します。 まず脩君から。 「私にとって希望とは、絶対に捨ててはいけないものだと思います。なぜそのように考えたかというと、希望を捨てたら、そのとたんに、できることがなくなり、何もできなくなると思ったからです。 希望を持っていれば、いろいろなことを達成できる可能性ができます。しかし、希望を捨ててしまったら、可能性がゼロになってしまい、何事も始まりません。なので、希望は絶対に捨ててはいけないと思います」 国語の敏郎先生は脩君に「『希望を捨てる』とは言うけど、『希望を拾う』とは言わないよな。希望は拾うもんじゃないんだな」と話しかけます。 次に七海ちゃん。 「希望を失うとき、人はどれだけ傷つきどれだけの輝きを失うでしょう。心の中に一つでも希望があれば人は美しい輝きをはなち無限の可能性を感じることができます。 私が希望を失ったとき周りは真っ暗で寒くて異常な寂しさがある部屋に閉じこめられた感じでした。しかし希望がめばえた瞬間、その部屋は温まり優しいぬくもりと愛で満たされました。私にとって希望とは美しく輝きながら生きていくうえで必要なものだと思います」 先生は「希望は『芽生える』ものなんだな」。「言葉」を味わいます。 |
Author小野智美(おの さとみ) Archives
3月 2019
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